多様な人材が活躍する岡山村田製作所。そこにはどんな環境が?働く人の思いとともに
written by ダシマス編集部
岡山県瀬戸内市にある岡山村田製作所は、電子部品を中心に独自の製品を生産・供給する村田製作所の生産事業所です。電子部品の原材料となるセラミック原料やインダクタなど、セラミックをベースとする電子部品の製造を行っています。
そんな同社には理系から文系まで多様な人材が集まり、さまざまな部署で活躍しているといいます。今回、管理部人事課の金子(かねこ)さんに取材し、同社にはどんな環境があるのか、実際に中で働いている金子さんがどのようなことを感じているのかなど、話を伺いました。
管理部人事課 金子(かねこ)さん
2021年3月大学卒業後、同年4月に岡山村田製作所の管理部人事課に入社。 入社してから現在に至るまで、新卒・経験者採用業務や昇格業務を担当。「自ら考えて行動する」を大事にし、日々仕事に励む。趣味は温泉巡り。時間があれば気になる温泉に足を運ぶ。温泉ソムリエの資格を取るか検討中。
多様な人材が集まる職場、充実した教育環境
――金子さんは現在どのような役割を担っているのでしょうか。
私は管理部の人事課に所属し、現在は新卒・経験者を含めた採用業務と、人事制度の運用業務に携わっています。新卒で入社し、現在4年目になります。
――働く場所として、岡山村田製作所を選んだ理由を教えてください。
将来性、安定性のある事業に魅力を感じたからです。岡山県内の企業を見た中で、2,000名を超える規模感があり、岡山にいながら世界を相手に仕事ができるという点は県内では珍しいと思いました。
――ありがとうございます。続いて、会社紹介をお願いします。
私たちは村田製作所グループの生産拠点としての役割を担っています。主に製造しているものはセラミック原料、インダクタ、RFモジュールです。インダクタ、RFモジュールはスマートフォンをはじめとする通信機器やゲーム機など、さまざまな製品に使われています。
パソコンやテレビ、家電製品、自動車など、通電するもののほとんどにムラタの製品が一つは入っていると言われています。実はWi-Fiがつながったり、Bluetoothでワイヤレスイヤホンがつながったりできるのは、ムラタが作っているモジュールが入っているからこそ可能になっているんです。
他にも、産業用のロボットや機器、ヘルスケア分野の製品などにも使われています。
――岡山村田製作所ならではの強みや特徴を教えてください。
弊社の特徴は、多様なメンバーが集まっていることです。さまざまなバックグラウンドを持った人材が集まっており、理系と文系ともに活躍できる職場だと思います。例えば文系の方は、生産管理や生産企画といった職種で活躍しています。理系の方は機械や電気だけでなく、化学系、物理、情報、さらにはバイオ系などさまざまな専攻の方がいます。
また、村田製作所はグループ全体として、年間売上高が1兆5000億円を超えており、また高い利益率を維持しています。そして世の中に新しい価値を提供できるよう、研究開発や設備に積極的に投資を行っています。また手厚い教育制度も設け、先行投資を行っています。
仕事に直接関わる教育はもちろん、それ以外にも自分が磨きたいスキルが学べます。
具体的な例としてはまず英語です。オンラインでの英語学習はもちろん、実際に海外の拠点に行って経験を積むこともできます。他にも、Excelの技術ですと基本的な講座からVBA(Visual Basic for Applications)という、より高度なスキルを学ぶ講座もあります。こうした講座は少人数で実施されるので、2日間みっちりと研修を受けることができます。また、資格取得支援制度があり、仕事に必要な資格の取得を会社がサポートしてくれます。
自ら率先して動けば、いろいろなことが学べ、挑戦できる環境があるということも岡山村田製作所ならではだと思っています。
――なぜ岡山村田製作所には多様な人材が集まるのでしょうか。
まず、職種が非常に多いことですね。技術系も事務系も合わせると約10種類の職種があるので、さまざまな人が活躍できる場所があります。
また、ものづくりをする上で大事なのは、単一的な考えではなく多角的にものごとを考えていくことです。そのため、多様な知識や知恵、経験を組織としても必要にしているため、色んなバックグラウンドを持った人材が集まっていると考えています。
「より良いものを確実にお客様に届ける」という共通の思いを持ったメンバーたち
――実際の職場の雰囲気や、どのような人たちが働いているかについても教えていただけますか。
全体として、普段の場面ではとても穏やかな雰囲気です。上司か先輩も質問に丁寧に答えてくれるので、働きやすい環境だと思います。岡山県で長く働きたいという思いがある方も多く、ワークライフバランスを大切にしながら働いている方が多いですね。
仕事においては、皆が「より良いものを確実にお客様に届ける」という共通の思いを持っています。そのため、日々のコミュニケーションや打ち合わせの中でさまざまな意見が出ることも少なくありません。ですが、良いものづくりや良い品質といった共通の軸を中心に話し合い、施策や手法を探りながら日々ものづくりと向き合っています。
仕事に対して、思いの強い方が多いと感じています。
――そんな社員の皆さんは、日々どのように仕事をされているのでしょうか。一日の仕事の流れについて教えてください。
職種によってさまざまですが、例えば製造オペレーターであればそれぞれが担当している設備のオペレーション業務が中心です。その中で、より良い工程にしていくための改善活動を個人やチームで行ったり、KYT(危険予知訓練)といった安全教育にも取り組んだりしています。製造業といっても黙々と一人で作業するだけでなく、コミュニケーションを取りながら仕事を進めていくことが多いです。
総合職や一般職の場合は一日の半分くらいがデスクワーク、残りの半分は打ち合わせや現場での状況確認、データ収集などを行っています。
採用担当という役割を通じて感じる岡山村田製作所
――金子さんは、岡山村田製作所のどんなところがいいと感じられていますか。
働いている社員の皆さんが尊敬できる人ばかりで、そこはすごく刺激を受けています。「こういう風になりたいな」と、目標にできる方が多いです。
また、海外拠点も含めてさまざまな拠点があるので、キャリアの選択肢が非常に多い会社だと感じています。他拠点の人や本社の人が来ることも多く、岡山にいながら多様な経験をしてきた人と話せる機会があるのもいいですね。
――ご自身が感じている、この仕事のやりがいや面白みについて教えてください。
世の中に欠かせない電子部品の生産に関われているという点ですね。
私自身は採用を中心に担当しています。今後のものづくりをささえる方々に入社してもらい、そういった方々が活躍している場面を見ると、とてもやりがいを感じます。
――これまでの中で、特にうれしかったことや大変だったことなど、印象に残っているエピソードはありますか。
採用活動は、候補者の方々に会社を知ってもらうところから始まり、次に興味関心を持っていただくようになり、そして入社に至ります。最終的に自社を選んでもらえたという経験が増えるほど、頑張ってきて良かったと思えます。
そして入社した社員がさまざまな場面で活躍したり、学生のリクルーターとして活躍してくれたりする姿を見ると、入社してくれて本当に良かったなと感じます。
一方で、それぞれの価値観や考え方があるので、自社を選んでもらえなかった場面も当然あります。そんな時は「もっと情報が提供できたら」「フォローができたら良かったんじゃないか」など、次に生かすために活動を振り返り、改善してきました。
一人一人の心に響く対応を考えていくのは非常に難しいですが、その分、私たちの活動がきっかけとなって入社してもらえたときはうれしく思います。
ものづくりの課題を人事の視点から解決していきたい
――金子さんが日頃大切にしている価値観や、仕事で心がけていることについて教えてください。
私が大切にしていることは、全社でも重視している「自ら考えて行動する」という姿勢です。社員一人一人がこれを実践していますし、私自身も常に意識しています。また、それぞれの考え方や価値観を認め合うという自社の社風を大切にしているので、一人一人の考えを尊重できる人間でありたいと思っています。
仕事を進める上で特に心がけていることは主に二つです。
一つ目は、状況を適切に把握すること。これは採用業務に限らず、あらゆる場面で重要です。状況把握を誤ると的外れな方向に進んでしまうので、特に注意を払っています。二つ目は、スピーディな仕事です。時代の変化が非常に速い今、しっかり対応していくためにもスピード感を持って仕事を進めるよう意識しています。
こうした心がけは、個人としてだけでなくチームで仕事をする際も同じです。スケジュールの共有や締め切りを明確にするなど、意識して取り組んでいます。
――金子さんご自身の今後の展望について教えていただけますか。
私自身、入社4年目で現在は採用と人事制度の運用業務を中心に行っていますが、今後は人事の他の業務にも携わっていきたいと考えています。
また、岡山村田製作所のものづくりをより引っ張っていけるような人事制度を作り、組織の課題を人事の視点から解決できるような人材になっていきたいですね。
自社の事業だけでなく、岡山県全体の産業の活性化も視野に
――最後に、岡山村田製作所の福利厚生や、ここまでお話いただいたこと以外で特徴的なことがあれば教えてください。
社内には食堂やカフェ、24時間営業の売店などがあり、社内の環境は整っていると思います。また、フットサルコートやテニスコートなどのスポーツ施設もあり、仕事終わりに社員同士で交流する場面も見られます。これらの施設は地域の方にも無料で開放しており、地域貢献活動にも積極的に取り組んでいます。
また、地域貢献という観点では、小学校に出向いてプログラミング授業を行ったり、工場見学を受け入れたりと、老若男女問わず様々な人に教育の機会を提供する活動も行っています。
――世界に対してさまざまな事業を展開しながらも、地元岡山に対しても貢献されているのですね。そんな岡山村田製作所にとって、今後の課題としてあげるとすると、どのようなことがありますか。
教育の機会が多いのは良い点ですが、その反面、どの教育を選べば良いか迷う場面も少なくありません。また、日々の業務がある中で時間を捻出するのが難しいこともあるので、社内の環境を生かすためにはチーム全体でのサポートが必要だと感じています。
また、今後取り組みたいと考えているのは異業種との交流です。現在、村田製作所の社員同士のコミュニケーションが中心になっていますが、もう少し異業種との交流や社外との人材交流を増やしていけたらと考えています。
例えば、若手社員同士で他業界と交流することで、お互いの当たり前が当たり前ではないことに気づいたり、悩みや困りごとを共有したりすることができるのではないかと。特に岡山県内の企業との交流を想定しており、岡山県全体の産業や事業がより活性化されることにもつながると考えています。
(取材・執筆:大久保 崇)
株式会社岡山村田製作所の詳細・採用情報はこちらから
ホームページ:https://corporate.murata.com/ja-jp/group/okayamamurata
採用情報:https://recruit.murata.com/ja-jp/area/okayamamurata/