昔から大好きだった竹久夢二本舗敷島堂のお菓子。作る側になって地域の人に喜んでもらえる仕事をする

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written by ダシマス編集部

1948年に創業して以来、70年以上に渡って岡山の地域に根差した企業として和菓子を中心にお菓子を届けてきた竹久夢二本舗敷島堂株式会社(以下:敷島堂)。美味しいお菓子を食べると笑みがこぼれる。そんな憩いの場を敷島堂は届けてきました。

今回インタビューをした湯浅 若菜(ゆあさ わかな)さんも、敷島堂のお菓子で幸せを感じた一人です。「大好きなお菓子で地域の人に喜んでもらいたい」。その想いを胸に、2022年度、敷島堂に入社しました。

そんなフレッシュな彼女に、実際に働いてみた印象や今の仕事のやりがい、今後チャレンジしてみたい目標などを聞かせていただきました。

インタビュイー:湯浅 若菜(ゆあさ わかな)さん

インタビュイー:湯浅 若菜(ゆあさ わかな)さん

1999年生まれ。就実大学人文科学部表現文化学科を卒業後、「美味しいお菓子を作って地域の人に喜んでもらいたい」という想いで竹久夢二本舗敷島堂株式会社に新卒入社。同社のお菓子は子どもの頃からなじみ深い存在で、中でも「お手づくり最中」と「夢二」がお気に入り。お菓子と同じくらいにジャニーズも好き。

執筆:大久保 崇

執筆:大久保 崇

『ダシマス』ディレクター。2020年10月フリーランスのライターとして独立。2023年1月に法人化し合同会社たかしおを設立。“社会を変えうる事業を加速させ、世の中に貢献する”をミッションとし、採用広報やサービス導入事例など、企業の記事コンテンツの制作を支援する。猫ファーストな人生。歩くこと、食べることが好き。

大好きなお菓子で地域の人に喜んでもらえる仕事がしたかった

——まずはじめに、敷島堂を希望した理由を教えてください。

敷島道のお菓子が美味しくて大好きだからです。私が通っていた高校の近くにも敷島堂の店舗がありました。当時は店内で楽しめるいっぷくセット*というものがあって、お菓子とお茶のセットで一人100円というのがお財布にやさしくて、よく友達と食べに行っていました。

当時の店員さんも優しく話しかけてくれて、いつも楽しく買い物ができた思い出があります。(*いっぷくセットの販売は現在終了しています)

私も美味しいお菓子を作って地域の方に喜んでもらえるお仕事に就きたいと思い、この敷島堂を選びました。

 

——就職活動の際には会社の説明会にも参加されたそうですね。

はい。大学で行われた合同説明会で、担当者の方がとても熱く、楽しそうに会社の話をされていました。大好きな敷島堂が、仕事について楽しく語れる上司がいる会社だと知って嬉しかったです。どこで働くかはもちろん大事なのですが、働く人達の人間味も大事にしていたので益々入社したいと思いました。

 

——その時、特に印象に残った話や言葉などはありますか。

実際に話を聞いて、経営理念をとても大事にしている会社だと感じました。

敷島堂は「お菓子づくりは夢づくり、お菓子づくりは人づくり、お菓子づくりは幸せづくり」を理念にしています。お菓子を通して地域の人たちを笑顔にしたいという熱い想いに、私も共感しています。

 

いつか自分が開発した商品がお客様に届くことを夢見て日々研鑽

——湯浅さんのお仕事について教えてください。

主に銘菓を作るラインで働いています。和菓子は、一つひとつ手作業で作る大福や練り切りといった繊細なイメージがあるかと思いますが、機械で大量生産できるお菓子や工程もあるんです。例えば仕込み作業や生地作り等は機械が力を発揮します。こうしたラインで使用する機械の組み立ても私の仕事の一つです。

 

——入社してすぐ製造部に配属となったのでしょうか。

3ヶ月の研修期間で製造部の各部署で仕事を学び、その後、正式に銘菓を作るラインに配属されました。私が所属する「夢二」「いちご夢二」「瀬戸内れもんサブレ」などの銘菓を作る部署の他に、洋菓子を作る部署、あんこを作る製餡部署、夢二の宵待草 -上皇陛下献上菓などの生菓子を作る部署があり、製造部は全部で4つに分かれています。

最初の頃は機械や部品の中には重いものもあり、なかなか機械の組み立てが一人ではできず体力が持つか心配でした。でもだんだんと慣れてきて、一人で組み立てられるようになってきた時はとても嬉しかったですね。

とはいえ大きいものだと、組み立てに1時間くらいかかります。もっと早く組み立てられる先輩もいるので、私も近づけるように頑張っています。

 

——湯浅さん達が作った銘菓が県外へのお土産などにも使われていますね。

県外にも届いて、いろんな人に食べてもらえるのは嬉しいです。

 

 

——今のお仕事にどのようなやりがいを感じますか。

出来立てのお菓子を美味しかったと言ってくださる姿や、笑顔になって喜んでくださっている様子を見ると「お菓子を作っていてよかった」と感じます。

工場で働いていると、直接お客様に会ってお話できる機会は少ないのですが、半年に一回程度、店舗で出来立てのお菓子を食べていただけるイベントがあるんです。そこでお客様にお会いできます。

 

——今の目標を教えてください。

自分で開発したお菓子をお客様に食べてもらうことです。

工場には商品開発をしている先輩もいます。私も先輩みたいに美味しいお菓子を地域の人に食べてもらえるように努力して、新しい商品を生み出して会社にも貢献したいです。

まだ商品開発自体に関わることはできていないのですが、まずはお菓子の知識をしっかり身に着けるところから頑張っています。月に一回、社内の勉強会があり、お菓子の基本的な知識を学ぶ時間なので大事にしています。

 

——その勉強会では具体的にどのような内容を学んでいるのでしょうか。

お菓子屋のプロとしての自覚を持つための勉強会です。

お菓子の知識はもちろん、和菓子は日本の伝統文化や伝統行事、季節とも深い関わりがあるので、そういったことも含めて学びます。私たちのようなお菓子を扱うメーカーは、「希薄になりつつある日本の伝統文化を継承していくのも大事な役割」だと教えてもらっています。

 

——ちなみに湯浅さんはご自分でもお菓子作りはしますか。

します!家ではクッキーやガトーショコラなどの洋菓子を作ることが多かったです。でも商品開発に携わるためにも、和菓子の手作りにも挑戦したいと思っています。

 

味にブレのないお菓子を作り続けるために必要なものを知る

——入社してから今まで、印象的だった仕事はありますか。

製造部の一年目社員、5人全員で取り組んだマニュアル作りです。

夢二、いちご夢二、瀬戸内れもんサブレ、マスカットきびだんごの四大銘菓を対象に、誰でも味にブレのない商品を作れるよう、写真撮影や文章作成まで全てを5人で作りました。

今までも精通したベテラン社員が作ったマニュアルはありましたが、一年目の私たちは初めてのことばかりなので、教えてもらうことの一つひとつに発見や気づきが沢山あります。その感覚をマニュアルに反映させることで、来年以降入社する社員が困らないマニュアル作りを目指しました。

 

——それはかなり苦労したのではないでしょうか。

そうですね。スケジュール管理がとても難しかったです。提出期限を守るため、生産状況に合わせて担当者を決めるのに苦労しました。

提出期限に間に合わないんじゃないかという場面もあって、作業がどこまで進んでいるのかを把握しながら進めるのは大変でしたね。ですがこうしたマニュアル作りから、社内での情報共有の大切さも学べたと思います。また、私たちがマニュアル作りをするために上司や先輩が通常業務の調整やアドバイスをくださったおかげで完成させることができました。このような職場環境に感謝しています。 

 

——マニュアル作りを通して気づいたことはありますか。

しっかりとしたマニュアルがあれば良い商品が作れるということです。

これまでの製品作りには、人によって作り方に差がある部分もありました。そうすると味にブレが出てしまう可能性が高く、統一した商品ができません。真剣にマニュアル作りに取り組んだからこそ、そのことを実感できました。

また人づてだと、目標は同じでも教え方や伝え方が違うので教えられる側が戸惑うこともあります。品質を保つためにはマニュアルが必要だと思います。

 

楽しく働けるからこそ続けられる。続けられるからこそチャレンジできることが増える

——就職活動中の学生に向けてメッセージをお願いします。

私が就職活動で一番大切にしていたのは職場の人間関係を見ることでした。

楽しく働けないと、仕事を続けていくのは難しいと思うんです。私は敷島堂の工場を見学し、実際に働かれている様子を見ました。楽しそうに働いていて、私が工場に入った時も皆さん明るく挨拶してくださいました。その時に、こういう活気がある会社で働いたら楽しいだろうなと具体的にイメージできたんです。

実際に入社してからも、分からないことを聞いたら嫌な顔ひとつせず丁寧に教えてくれるし、ミスをしてしまった時は、コトの重要性を理解できるようにあえて厳しい言葉もかけてくれます。一緒に働く仲間をほったらかしにせず、きちんと向き合ってくれる人が多い会社なので、ここを選んで良かったです。

これから就職される皆さんにも、楽しい会社で楽しく働いていただきたいと思います。

 

――ありがとうございます。最後に湯浅さんの今後の抱負をお聞かせください。

敷島堂は学びの場を与えてくれる会社であり、挑戦しようとする人にはチャンスを与えてくれる会社です。与えてもらったチャンスを活かして、美味しいお菓子を届けられるようにこれからも頑張ります。

まだ一年目ですが、あと数ヶ月もすれば後輩も入ってきます。後輩の気持ちは1番近い先輩だからこそすごく理解できると思うので、不安や心細さを感じないように、私からも積極的に声をかけていき、何でも話しやすい先輩になりたいと思っています。

 

竹久夢二本舗敷島堂について

・ホームページ:https://www.shikishima.co.jp/

・採用情報:https://www.shikishima.co.jp/recruit/

 

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